このところ最低も最高気温も高い。ほぼ4月中旬以上だろう。なので下着から衣替えが始まっている。ロングスパッツから、ハーフスパッツに下は変わった。天気によってはトランクスまでになるかもしれない。上もまだ長袖だが、薄い素材に変えた。化繊のTシャツとかが必要な日も出て来るだろう。
毎年この季節の変わり目は、こまめに着替えないとあっという間に冷えたり、暑すぎて汗をかいたり、風邪をひきやすい条件が揃っている。だから逆に暖かい方向で服を振るのだが、もしかしたらとても寒い日が来るかもしれない。なので完全な衣替えにはならない。
そして春は風が強い日が多い。暖かそうなフリースの上着は風のない日は暑くて、風のない日は寒い。ウインドブレーカーの方がマシな時が多い。
なので服がめんどくさい時期だ。考えとしては-10度以下対応とか、5度単位で服は考えてあるが、この時期の服は本当に適当なのがない。あるとすれば、実はスーツなどのジャケット類になるのだが、あいにく持ち合わせが少ないし、着たいとは思わない。おしゃれする仕事でもない。
カメラの買い替えの話は書いた。ミラーレスに移行するかどうかも悩みだったが、レンズ周り関連で諦めた。アダプターがおかしな値段なこともあった。あとデーター転送時の暗転問題が大きいと感じている。意外なことに一眼レフタイプのカメラの値段が思ったより下がっていない。売れないと騒がれているニコンのカメラでも、価格が暴落することがないというのが、いまの生産形式なのだろう。だいたいニコンダイレクトの価格の前後というところで、各社3年保証やポイントが高いとかで付加価値をつけて販売している。
悩ましいのだがエイプリルフールまでには結論をつけて発注しなければいけない。
さてニコンはカメラが売れていなくて大変だと言われているが、彼らにとってカメラは祖業ではない。もともと精密機器・光学機器メーカーだったがレンズ屋さんである。戦前は軍需向けの生産が多く、戦後カメラを生産してヒットしただけで本業は精密機器である。その最大の製品は半導体生産機器なのだが、最先端の露光機器から撤退している。最も強いのは、半導体を移動させるステッパーという機器なのだが、半導体生産のメイン危機ではない。他にも半導体生産関連機器があるが、海外に負けている。
この関連でニコンは将来危ない会社になっているが、朗報が入った。いま現在の半導体不足で、
インテルが2兆円をかけて新工場を作り、その部門はファブレス工場として使うというものだ。半導体でもメモリー以外の先端集積回路は設計者と製造者が別というのがトレンドだった。インテルだけが設計と製造を行う先端企業だった。だがどうも製造がうまくゆかない。なので製造を辞めるのではないのかと言われ続けていた。
結果としてインテルは自社内で設計と製造を分離して、製造を子会社にするという内容らしいのだが、それにしても2兆円の投資になる。普通ならそこにニコンは入らない。だがインテルというのは変わった会社で、製造機器メーカーを変えないのだ。普通のメーカーは、新設製造ラインを作るたびにメーカーを変えたりする。そうして新技術を習得してゆくのだが、インテルはわかっている技術を成熟させる方向で考えているようで、機器メーカーも変えないのだ。なのでニコンやキャノン、東京エレクトロンはインテルで持っていると言っても過言ではない。特にニコンはインテルがファブレスになったらペンタックス以下の会社になる可能性がある。
キャノンが半導体製造・事務機器部門があるのと違って、ニコンは派生部門が少なすぎるし、それぞれが小さい。なので半導体部門が屋台骨で、インテルが取引してくれそうな状況にあるのが救いになっている。だが2兆円の投資だ。そこにニコンやキャノンが入り込めるかどうか、インテルの覚悟次第だと思う。
そういえばルネサスの那珂工場での火事があった。あの震災を受けて復活した工場だ。なぜ火事が起きたのかどうか原因は考えない。だがわかっているのは、半導体製造というのは工場が常に新しくないといけない特殊な業態だ。というのは建物はともかくとして、空調や電気設備や防災設備を一気にリニューアルできないからだ。そう、クリーンルームが前提の工場で改装や改築はものすごく難しい。機器の搬入から全部含めて、全部クリーンにするまでの時間が必要だ。そう言った工場では、部分改修だけでも大事になる。なのでできればやりたくない。
なので先端をゆこうとすれば常に建物から新しくしてゆく必要がある。最新機器が高いだけではなく、建物から空調設備から全部の投資の方が早い。それが出来ないと、徐々に体力が失われ、古い技術で休めの難しい仕事ばかりが押し付けられてゆく。そして設備面での投資もできなくなる。
この火事というのはそう言ったことなのかと思う。
半導体というのはおかしな世界で、常に世界ナンバーワンかオンリーワンを狙ってゆかないと死んでしまう。そこには通常の損益分岐点とか減価償却という概念がない。それでいて超高額な投資が延々と続き、結果としてナンバーワン以外は存在しない世界になっている。そこにインテルが気がついたというのは慶賀かもしれない。
なおルネサスの得意な自動車用制御半導体だが、あれは絶対壊れないというのが前提で製造するものだ。人工衛星に搭載する半導体並みだ。そこにあるのは、こう言った製造プロセスでこうして作ると絶対に壊れないという認証があって、もっと生産効率をあげる最先端の機器があって、それを使うとプロセスが10段減って、コストがこう下がると考えていても、その認証プロセス以外の半導体を使うメーカーはいないわけだ。ではその認証プロセスの変更を求めて動けるかといえば、動いたら損なのだ。安く買い叩かれることだけはしたくない。そう言った意識がある。ただルネサスも震災以降はそう言った意識が減ったと思うが、半導体業界としては首が回らない企業なのは間違いない。
で、日本人て壊れないのを前提にものを考えるでしょ?そのオーバースペック感覚が、半導体製造の確率論世界では全く役に立たなかった。生き残ったのは東芝とルネサスと後どこか。
その裾野にニコンがある。
コロナウイルスの変異種が問題になっている。正確にいえばコロナウイルスの変異種が武漢から出てきて、その変異種がヨーロッパで大流行して、その変異種が世界各国で報告された。ウイルスは生物ではない。だから意思はない。その変異は確率であって、確実な進行方向はないのだが、人が感染するので、方向性としては人に感染しやすくなるように進化してゆく。変異の確率は低くても、人に入ってからの増殖が大きいので確実に変異型はできる。感染者数が多いと確率はさらに上がり、感染しやすいウイルスに変化してゆく。
ということで変異型というのはどうなのかと思うのだが、今ある変異型は最初の武漢型に比べて確実に感染しやすくなっている。これは間違いがない。イギリス型とか何が怖くて何が大丈夫とかいうことはない。で、それは日本人のファクターXを打ち破りつつある。
ここまで蔓延化してしまったのだから、この行き先はわかっているはずなので、いちいち怖がることはない。だが日本ではもうちょっと怖がる必要性があるかもしれない。少なくともファクターXはなくなった可能性があると考えるべきだろう。それを超える感染力を持ったと思うべきだ。
治ったはずのインドで感染爆発が起き、ブラジルでも上昇が止まらない。パンデミックの恐ろしさというのは、ここなのだ。単純に怖がればいいというものではない。
さて一つだけ、新型コロナの知見が出た。新型コロナは呼吸気系感染症だと思われているが、そもそもコロナウイルスは腸に存在するウイルスだ。それがなんで肺に?下痢を伴う風邪のウイルスから肺炎に至るのはなぜ?というのがあった。
そしてなのだが大体のところは、高濃度短時間か低濃度長時間被曝で発症する。あるウイルス量が感染には必要らしいというのがわかっている。だがニュージーランドの事例にあるように、ものすごく小さな確率でたまたま感染したというのもある。そして無発症感染者がいたり、感染初期の方がウイルスを撒き散らすという、いわゆる「風邪」ではない振る舞いをする。
「今回の研究では口の組織を検査した結果、新型コロナウイルスの入り口となるACE2などの受容体が口内の細胞に含まれていることが判明。新型コロナで死亡した人の口組織のサンプルを調べたところ、唾液腺の約半分でウイルスが見つかった。」
感染初期にウイルスを撒き散らすのは、唾液腺などの口の中の組織に感染して起きる。そこで増殖したウイルスが高度濃度で肺にたどり着いて発症する。そして消化器官に入り下痢などの症状を作る。唾液腺とか歯茎とか腸とか新陳代謝が大きいところではウイルスを物理的に排除できるが、肺の奥に入ったウイルスは出にくくなる。
高濃度短時間か低濃度長時間被曝で発症というのは、確率が高くなるという当たり前の話なのだが、低濃度のジャストミートはなぜ起きるのか、そして無発症感染者というのはこれかと思う。まさしくミッシングリングだと思う。感染初期がウイルスを撒き散らすのも説明ができる。
ということはハグは良くてもキスはダメなのか。
まあそれはともかくとして、高濃度長時間だと肺にたどりやすくなる。低濃度長時間も高濃度短時間も確率は上がる。だが肺や気管支の前に歯茎や唾液腺だったら、偶然はある。肺や気管支はたどり着くまでの問題があるからね。
ということはマスクは有効だということになる。そう言った当たり前になるのだが、うがいを多くするのもいいかもしれない。人と対面で話すときには、お茶や水をガブガブ飲みながらするとウイルス濃度を下げられる。
ということでスパコン「富嶽」を使った飛沫分布の計算は、あんまり意味がなかったと思う。前提がおかしかったからだ。発症して空咳やくしゃみをする人のデーターばっかりシュミレーションしていたからだ。大声で話すとか歌うとか、そちらの感染例が多い理由にはならないからだ。マイクロ飛沫の動体というのも、イマイチな感じがしていた。唯一空調設備による空気の流れの分析以外は、専門家の趣味だとは思っていた。
しかし普通は10年かけないと、感染しやすい場所が特定できないのに、1年でここまできてしまった。人類に期待できないか?
変異種があるので、今まで通りの対策では難しくなっているが、マスクが有効なのは変わらないようだ。